リニア中央新幹線(品川~名古屋間)開通効果
もしリニア中央新幹線が2027年に品川~名古屋間に開通したら
JR東海は東海道新幹線老朽化や過密ダイヤへの対応などで単独でリニア建設をしています。2027年には名古屋へ開通する予定です。
では2027年に品川~名古屋間に開通するとどうなるか、北海道から九州までの効果を個人的に考えてみました。
もし、東京~名古屋間リニア開通すると所要時間が1時間30分から最大45分に短縮される効果があります。
北海道
北海道新幹線は2029~31年に札幌延伸する予定です。中部札幌間の航空利用客が年間150万人のため、うち名古屋から函館・札幌へ年10万人以上、新幹線に流れると予想します。
東北
名古屋~仙台間の所要時間が乗り継ぎ込みで約3時間半から約2時間半に短縮されます。
青森でも所要時間が約4時間となるため"4時間の壁"効果で航空機から新幹線へシフトすると思われます。
関西東北間に関しては後述します。
関東甲信越・北陸
品川駅の利便性向上・相模原や甲府、飯田駅からリニア通勤が起きると思っています。名古屋へのビジネス客がリニアに流れ、名古屋からの通勤も可能となってきます。
さらに南海トラフの津波や富士山噴火(ルート次第)で東海道新幹線や2019年の台風17号で北陸新幹線が使えなかったときの代替としての役割が高まります。
東京名古屋間の開通により、人口5000万人の超巨大経済圏が誕生し、経済効果が10兆円のデータがあります。1時間以内で鉄道で結べる経済圏規模が首都圏と中京圏だけでGDPがイタリア・ブラジルと並ぶ規模です。
東海
名古屋を利用するビジネス客がリニアに流れるため、東海道新幹線の過密ダイヤが若干解消されると思っています。
静岡浜松などの通過駅東海道地域は大宮・仙台並みに利用者が多く、停車が増えることで利便性向上が期待されます。
近畿
新大阪~仙台間の所要時間が約4時間から約3時間に短縮されるため、関西東北地域では航空機からリニア経由での新幹線シフトが起こると予想されます。
大阪~仙台間の航空利用者は年110万人、関西~東北間の航空利用客は年200万人のため、東北間での波及効果が起こると考えています。
中国・四国
山陰地方特に東京~米子間では首都圏からの特急利用客が増える可能性が考えられます。東京米子間の利用客は50万人、うち1割はリニア効果で流れると予想します。
四国では東京~高松までの所要時間が約4時間20分から約3時間50分と4時間の壁が破られます。高松空港から高松駅までバスで約40分かかり、東京高松間125万人の航空客がどのくらい流れるかでJR四国の経営改善や山陽新幹線のダイヤに影響しそうです。
九州
東京~博多間の所要時間が約5時間から約4時間30分になります。名古屋延伸だけでは効果は限定的で、大阪延伸以降が本格的に効果が発揮されるのではと思っています。
とはいえ、東京福岡間の航空利用客が年約870万人・東京北九州間で年間約125万人いるので、1割でも新幹線に流れると大きな影響になるのではないのでしょうか?
まとめ
静岡県の大井川問題などで2027年開通が困難になりつつありますが、それでも新幹線より2倍早いリニア効果は関東中京では大きく、全国各地にも波及効果がでると思っています。
莫大な予算だの環境破壊だので不要論があるのは事実ですが、南海トラフでの代替ルートや東海道新幹線の老朽化などで私個人はリニア建設には賛成です。リニアが建設されても東海道新幹線の横浜~豊橋間の需要はたかいままなので、リニア開通で東海道新幹線の赤字転落はないと見ています。