零ノ至港

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2040年のリニア・新幹線の予想図

2040(令和22)年の高速鉄道網と各地域への影響

 

2022年には北陸新幹線敦賀延伸、27年にはリニア延伸、30年に北海道新幹線幌延伸、37~40年の間に北陸リニアが新大阪延伸、長崎新幹線もフル規格で完成することを前提とします。

 

20年後に新幹線リニアが延伸すると北海道から九州までどのような効果になるか調べつつ、個人なりに考えてみました。

 

北海道

 

2030年くらいには幌延伸される予定となっています。札幌~仙台間の所要時間は約3時間半、函館からは約1時間です。

新千歳空港から札幌駅まで在来線で約45分かかるので、東北から航空客が新幹線へシフトすると予想しています。

また、函館札幌間の特急需要は高く、北海道新幹線の営業係数が赤字から黒字になるのではと思っています。 

帯広や旭川への特急利用にも影響が出るのではないでしょうか?

 

しかし、今のまま札幌まで建設して営業したら現状では東京札幌間約5時間かかり、航空客からのシェア獲得が1~2割くらいしかとれないと思っています。函館ですら首都圏からの航空客利用者の約25%しか獲得していなくて苦戦しているのが現状です。


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JR北海道の赤字額は約500億円と多く、10年以内には札幌周辺と貨物路線以外の在来線は廃線あるいは第三セクターに移管されるでしょう。

黒字化実現のためには北海道新幹線の状況次第と見ています。そのためには

 

  1. 青函トンネル区間を時速210km/h営業
  2. 青函以外の宇都宮~札幌間を時速360km/h営業
  3. 将来的には400km/h営業を目指す 

 

もし、3まで実現すると利用客が首都圏からは首都圏からの所要時間は4時間を突破し、は1日2万人利用、札幌駅の新幹線利用者数が潜在的には4万人近くは見込めるではないでしょうか。(品川・新横浜以上)首都圏からの航空利用客約1000万人のうちどれくらいとれるか、リニア延伸によって中京・関西圏からの航空利用客を確保できるかでJR北海道の経営に関わっていきます。

 

また、貨物新幹線導入や新幹線の貨物利用に関する議論がでているので、これを気に青函トンネルの高速化を実現したいですね。

東北

リニアの大阪延伸と東北新幹線の高速化により、利用客が増えるのではと思っています。

大阪~仙台間での航空利用者は年間80万人なので、リニア延伸で3時間以内に着くようになると新幹線へシフトされるでしょう。

仙台だけでなく、東北地域すべてが関西間での交通利用が航空から新幹線へシフトすると思っています。

 

関東

近い将来首都直下地震南海トラフが起こったときに備え、関東~関西間のルートが3つ(北陸・中央・東海)確保できるようになるとセーフティネットは強化されます。

 

また、北陸・北海道新幹線延伸やリニアによる利用増によって東京~大宮間のダイヤ過密が深刻になり、品川~仙台間の常磐リニア建設に関する議論がでるかもしれません。

 

北陸信越

昔から関西~北陸間の繋がりは強いため、新幹線東京~大阪間の効果は大きく出るのではないかと思っています。北陸や長野沿線では本数増加による利便性の向上は生まれると思っています。

 

新潟に関しては関西中京からリニア経由での上越新幹線利用が出てくると思っています。

 

東海

首都圏~関西間の航空利用者は1日平均2万人もいるため、航空客がリニアにシフトするのではと予想しています。また、関東から西日本へのアクセス向上により、新たに年間約1000万人の新規利用が見込まれ、リニア中央新幹線がドル箱路線化になると思います。


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東海道新幹線に関しては神奈川・静岡・京都に通ることで差別化はでき、黒字化維持は可能でしょう。静岡浜松などへの停車は増えていくと思っています。

 

近畿

北陸・リニア延伸により、新大阪駅が東京駅と肩を並べるほどのターミナル駅としての役割は高まってきます。


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リニアで京都か奈良かで揉めていて、京都市長選挙でも京都開通を主張する候補者がいましたが、個人的には高速鉄道が通っていなくて用地買収的に考えたら奈良ルートが望ましいと思っています。

 

中国

山陽新幹線はリニア延伸により首都圏・中京から四国・九州への利用が増えるため、増便によって利便性が上がると思っています。

東京~福岡間の航空利用が約1000万人で鉄道での所要時間が約5時間から約4時間になるため、どれくらい流れるかによっては増便されると思います。

 

山陰地域ではリニア延伸により、東京から鳥取まで約4時間で着くようになるため、大阪から特急利用での波及効果が生まれるかになります。

 

四国

リニア開通によって東京~高松間は約3時間、徳島までは約4時間で着くようになります。これにより利用客が航空から在来線にシフトされ、JR四国の赤字解消に貢献していくのではと思います。


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四国新幹線建設に関する議論はでていますが、するなら四国全土、特に松山高知を優先してほしいですね。

 

九州

前述の通り、リニア開通で東京や名古屋からの利用客が見込めます。特に中京圏~九州では「4時間の壁」突破する地域がでてくるため、交流が増えるのではないでしょうか?

 

長崎新幹線に関しては費用負担などをめぐって佐賀県長崎県が対立していて(国交省が一番の原因かと思うが)武雄温泉~長崎までしか新幹線建設していないのが現状で2022年にリレー方式で暫定開業する方針です。

 

暫定開業では武雄~長崎間の短縮効果はありますが、航空客からのシフト効果はあまり見込めないと思っています。現状のままでいくと鳥栖~武雄での新幹線開業が永久凍結ということはあるかもしれません。

 

ただ、鳥栖~武雄が開業されると東京や新大阪からの利用が見込まれそうです。元々長崎本線は営業係数は黒字なので地域での利用でも効果はでそうです。

巨大メガリージョン都市の誕生


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三大都市圏を約1時間で結ぶリニアの大阪延伸によって関東~中京~関西間での通勤通学が起こります。三大都市圏を約1時間で結ぶことにより、約17兆円の経済効果が生まれる予想になっています。

首都圏・中京・関西だけで約7000万人のスーパーメガリージョン世界最大の都市圏が誕生、GDPもイギリスやフランスを超える都市圏が誕生します。

まとめ

新幹線での地域ごとの延伸での効果は見込まれますが、それよりもリニア開業での効果規模と全国への波及効果は大きくなると思っています。


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グレタ氏など環境活動家による航空から鉄道での利用運動が日本へ波及、あるいは飛行機での燃料税導入などでさらに高速鉄道の需要は増えていくと思っています。

 

人口減少社会とはいえ、高速鉄道は在来線より黒字化しやすい路線であります。国内での交通利用での鉄道割合は増えていくでしょう。