立憲民主党の経済政策
立憲民主党の経済政策について
立憲民主党の経済政策は
【賃金・所得を上げるために】
(1)賃金を上げて、GDPの6割を占める家計消費を回復する
(2)人間らしい働き方(可処分所得・可処分時間の十分な確保)を確立して家計消費を拡大する
(3)公正な税制改革であらゆる人々の「健康で文化的な最低限度の生活」の所得を確保して家計消費を安定化する
(4)事業所得を増加させ、賃金アップと設備投資を誘発する
【成長力を強化するために】
(5)一人ひとりの持つ力を引き出すことでイノベーティブな(創造力ある)働き手と企業を増やし、賃金と成長の源泉となる労働生産性を向上する
(6)原発ゼロと分散ネットワーク型社会の構築によって「ヒト・モノ・カネ」を地域で循環させる
(7)人口減少時代に適応した都市・インフラ・資産を形成して、地域経済と住民の暮らしを支える
(8)日本と相手国の双方にとって持続可能な社会づくりに資する視点で、公正な国際通商関係を発展させる
――とする計8つの柱からなるものです。
今回は8つの経済政策について解説し、望ましい政策も出していこうと思います。
具体策はありますが、イマイチ抽象的だと思っているので個人なりに考えてみました。
(1)賃金を上げて、GDPの6割を占める家計消費を回復する
とあります。具体的には
とあります。
1と3は法律改正で補助金を使って援助、2は国債発行で賄うでしょう。
民進党代表選では枝野幸男代表は保育介護士の賃上げに国債発行で対応すると言っています。年間60万円の賃上げをするなら年間2兆円必要です。国債発行で賃上げすることには私は同意です。
4の最低賃金5年で1300円とあります。このまま3%賃上げ5年続けたら最低賃金は
東京都1180円
全国平均1050円
鹿児島930円となります。
共産や社民などは全国一律と言ってましたが、立憲の場合は東京都で5年で1300円の考えだと思います。東京都なら毎年5%の引き上げで1300円に到達します。英国でも毎年5%の引き上げだったので
全国までやると11%の値上げが必要で韓国の二の舞になるのでさすがにはしないでしょう。
れいわ新選組みたいに日銀を通じて数兆円支出して政府補償の形なら実現可能ですが、財政規律寄りの立憲がするはずないので5%引き上げに移行するでしょう。
(2)人間らしい働き方(可処分所得・可処分時間の十分な確保)を確立して家計消費を拡大
するとあります。具体的には
- 保育の不安解消(完全就労の実現)
- 給食費無償化
- 住宅手当の導入
- 時間外労働上限の実効性ある規制
- 有給休暇習得義務と育児休暇の拡張
とあります。
4に関してはドイツの年間労働時間1400時間を見習っての法整備、5は中小企業への補助金を出してでも実現してほしいですね。
もちろん経済低迷の原因は消費税だけでなく労働者の保護があまり充実していないこともあります。
1の待機児童解消に関しては認可外保育園の認知度向上で解決したいです。待機児童問題がありますが、認可外保育園には空きがあるのが現状なので、ただ単に保育園を増やすやり方だけでは解消は難しいでしょう。
待機児童解消や潜在待機児童解消にも1兆円の国費を使って拡張、前に述べた保育士の賃上げで減らしたいところです。
2の小中学校の給食無償化には400億円必要です。十分実現可能です。
3の住宅手当ですが5000万世帯のうち3000万世帯が賃貸として年36万円の手当なら10兆円近くかかります。傾斜的に手当するのが打倒でしょう。世帯年収200万円の人から年36万円から800万円の世帯に傾斜的に手当すると6兆円くらいです。
(3)公正な税制改革であらゆる人々の「健康で文化的な最低限度の生活」の所得を確保して家計消費を安定化する
とあります。具体的には
1の公平とありますが、消費税を含めて総合的な負担率を累進にする形ではと思っています。そのために給付付き税額控除導入。
7の給付付き税額控除はブログに書いてあるため省きますが、5と6はどこを見直すかによります。
3に関しては法人税は安倍政権以前の税率に戻し、2は株主配当の税を10%上げる感じでしょう。4は相続税10%増税でこれにより7兆円の財源確保はできるでしょう。
個人的には資産1800兆円への課税を検討してほしいですね。
(4)事業所得を増加させ、賃金アップと設備投資を誘発する
とあります。具体的には
1の炭素税導入ですが、デンマークみたいに1トン3000円徴収するとなると日本では約3兆円の財源が確保されます。社会保険料負担は1.3%減ります。
2に関してですが、欧州の半分しか補償されていないので、1兆円規模は必要でしょう。まずは立憲がFTAAPやRCEPなどの自由貿易協定に反対する必要があります。
3ですが、「政権交代が必要なのは、総理の顔が嫌いじゃない」では公共事業費半減と書いてありますが、
老朽化や災害が酷いので安易な公共事業費削減には反対ですが、事業見直しで捻出するかと思います。その分を建設事業者への賃上げではないでしょうか。民主党政権での事業仕分け見直しで1兆円くらいしか捻出できなかった二の舞にならなければいいですね。
4の中小企業援助は国債刷ってでもやってみるほうがいいです。
(5)一人ひとりの持つ力を引き出すことでイノベーティブな(創造力ある)働き手と企業を増やし、賃金と成長の源泉となる労働生産性を向上する
とあります。具体的は
- 基礎研究や研究開発の公的援助の自由化
- 個々のスキルに合わせた多様な職業訓練
どちらも必須です。特に研究費は通貨発行権を行使してでもやる必要があります。
多様な職業訓練も教育機関や企業との連携が必須です。そのためにも中途採用枠の拡大を推し進めて生産性の向上を目指していきたいところ。
(6)原発ゼロと分散ネットワーク型社会の構築によって「ヒト・モノ・カネ」を地域で循環させる
とあります。具体的には
原発ゼロになったとしても解体作業やその穴埋めとなる自然エネルギー導入で原発村と呼ばれる自治体が衰退することはないでしょう。
自然エネルギーの導入は不可欠ですが、現実的に考えたら当面は火力で賄っているのが現状です。特に風力や地熱エネルギーなどを増やしたいところですね。
太陽光は日本のエネルギー割合の6.5%に対し、風力は0.7%、地熱は0.2%です。火山が多く海を囲まれている日本では風力と地熱を推進したいところ。規制などクリアすべき課題はありますが、エネルギー安全保障のために増やしていきたいですね。
(7)人口減少時代に適応した都市・インフラ・資産を形成して、地域経済と住民の暮らしを支える
とあります。具体的には
- 都市インフラ公社の導入
- 地域の自主性に合ったコンパクトシティを導入
- 既存インフラの維持管理や更新を行いやすくする一括金導入
おそらく夕張市を真似て地域でのコンパクトシティを推進するのでしょう。維新に近い感じかなと思っています。
公共事業半減とありますが、利用者の少ない道路や水道、電気などをカットする流れになるのではと思っています。費用対効果で大型事業も廃止するそうですが、一緒にやるのでしょうか。
(8)日本と相手国の双方にとって持続可能な社会づくりに資する視点で、公正な国際通商関係を発展させる
とあります。具体的には
- 公正、透明性、持続可能性強化
- アジア圏中心に輸出や観光客誘致
1は特に法人税率に関する国際ルールを導入したいですね。デジタル税は少しずつ成果は起きてるみたいですね。
2が立憲の中で一番問題でしょう。なぜ日米FTAは反対でRCEPやFTAAPなどに賛成するか理解ができないです。過去にTPP推進したとはいえ、立憲民主党はTPP脱退もセットで訴えるべきですね。まずは公約の撤回を求めます。
インバウンドや外需依存は安倍政権と同じなので再考を求めます。確かに輸出やインバウンドは必要ですが、依存しきったドイツや韓国になると危険なので、内需を優先的に重視してほしいですね。
まとめ
公約を見た感じ、残業手当など労働者保護や自然エネルギー、中小企業に関する法律を優先なのかなと感じました。