零ノ至港

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国鉄の累積赤字の理由と分割での民営化の功罪は

去年101歳で大往生した中曽根元首相。彼の行った一番の政策と言えば国鉄の民営化です。

私個人は国鉄を見ないで育ったので実態と言うのは詳しく知りません!

赤字ばかりの国鉄を分割民営化した結果

 

よい結果としては

  1. JR東海は独自にリニア開発ができた
  2. 頻繁だった運賃値上げは消費税増税以外なかった(JR北海道は2019年に更に値上げたが)
  3. 人員整理などで黒字増加
  4. サービスが充実
  5. 不動産開発進出や駅内に店が進出など副業で利益増加
  6. 都市部などでは本数増加

 

弊害としては

  1. 地方では本数減便
  2. 人員整理で解雇された人の再就職先..
  3. 分割したため、特に北海道の路線切り捨てが続出
  4. 労組の力低下
  5. 上下分離方式にしていれば赤字路線は酷くならなかったのかも
  6. 新幹線開業時に第三セクター化させられる路線が出てきた
  7. JR地域内の格差が出てきた

 

なぜ国鉄は赤字になったか

一番の理由は自動車の普及により、地方から顧客が流出したことです。戦後直後は

 

次に新幹線と人口増加による首都圏の複々線建設負担を政府ではなく国鉄に押し付けたことです。今では北海道新幹線などは国や自治体も負担しています。JRだけの負担で建設しているのはリニアだけです。補助金がほとんどなかったため債務が膨らみました。

営業自体は黒字だったのですが。

 

3つ目は過剰な運賃値上げです。というか政府や国会が値上げさせてくれなかったです。当時は運賃値上げは国会の承認が必要でした。当時は狂乱物価上昇というのはあったのですが、それに比例せずに今まで値上げを抑制しました。しかし結果的には大幅引き上げしてしまったため、顧客が離れてしまいました。

 

4つめに利子の増大です。国鉄財政投融資からお金を借りていました。今よりも金利が高い時代、債務が積み上がってしまったため

 

5つ目は副業制限です。西武や近鉄などは不動産開発などができたため、収益を上げることができましたが、国鉄民業圧迫を防ぐ理由で制限されました。JR九州は副業のおかげで黒字化し、株式上場を果たしました。

自由な経営ができないのも大きいです。

 

もちろん労組云々や戦後引き揚げ者による雇用での過剰な人手などはありますが、大きく5つです。

 

となるので赤字分の補充分は国民の税金でした。(当時は国債発行は今より抑制していたため)理論上通貨発行権を行使すれば可能でしたが、当時の人に求めても難しいでしょう。

 

民営化の効果は

民営化により成功したと言われていますが、民営化したから成功というよりは規制緩和的なことやコストカットで成功したのではと思っています。それでも運賃値上げは消費税以外なかったので成功と言えるでしょうか。

 

民営化後に業績がうまくいった理由

  1. 新幹線開業と同時に並行在来線分離で黒字が増加
  2. 東海道新幹線などがさらなる本数増加が可能になり、利益を増やした
  3. 不動産や駅ナカなどの副業解禁で収入増加
  4. 人員が30年で半減
  5. 運賃の値上げがなかったので、都市部の人口増加に合わせて利用増加
  6. 最近では運送業の人手不足などでの貨物の需要増加?

です。わかりやすくいえば経営改善した結果だと思います。

 

上下分離方式導入や自治体や国の赤字穴埋めをすべきか

しかし新幹線開業で並行在来線分離やJR北海道では採算が合わない路線が廃線されたりなどが起きています。そのために上下分離方式や赤字分を負担すればなんとかJRに維持すると思います。

上下分離方式は線路などのインフラは国や自治体が管理し、運行は鉄道会社がする方式です。

 

特に経営が苦しいJR北海道JR四国は相当な赤字路線をまずは路線の管理や維持費を自治体や国に求めてもいいと思っています。既に検討はしているみたいですね。

 

赤字穴埋めの負担は住民の意向で決めるべきですね。通貨発行権使えば言い話ですが、批判は出るうえ地方民主主義のために全額国が穴埋めするのは難しいでしょう。