アメリカ民主党・共和党の地盤歴史
アメリカ大統領選挙で騒がれているようです。 共和党からトランプが、民主党ではバイデンが立候補しています。
歴史
1856年~1956年
この当時は共和党が工業基盤がある北部、民主党が農業基盤がある南部を地盤としていました。共和党は保護貿易、黒人奴隷解放を推進したのに対して民主党は自由貿易、黒人奴隷容認を推進していました。
しかし南北で対立が激化しつつあり、1860年にリンカーンが大統領当選した時には内戦は避けられない状態となります。これがのちに南北戦争(1861~64年)へと発展していくわけです。
南北戦争後でも北部は豊かになっていくのに対し、南部では荒らされて第二次世界大戦まで経済的回復を待たねばなりません。ニューヨークにいる富裕層は放任資本主義を掲げる共和党を支持し、労働者が民主党支持の構図になりつつありました。
南部では人種差別が根強く残り、南部では黒人が北部へ移動するなどが起こりました。
1960年~1988年
この時期は特定の地盤がない状態と同時に伝統的基盤が変わっていく時期です。
1960年代では民主党・ケネディの公民権運動(人種差別撤廃を推進)を支持してからは北部南部の地盤が変わりつつあります。
北部ではリベラル化の影響で共和党から民主党の地盤に。逆に南部では黒人参政権に危機感を持ち、保守化して共和党の地盤となります。
1992年~現在
1992年になると地盤の変化や固定化されつつなってきます。移民流入などの影響でカリフォルニアなどの都市部地域は民主党の地盤となります。逆に内陸部では移民への危機感からか、共和党の地盤となりつつあります。
五大湖周辺、メキシコ国境に近い内陸部、フロリダでは民主・共和党の激戦区となりつつあり、スイングステートと呼ばれています。
これらを制した者が大統領になっています。
移民のうちヒスパニックの7割が民主党支持です。逆にキューバ系やベネズエラ系など共産主義寄りの移民は共和党を支持しています。アジア系は五分五分くらいです。
今後は白人系の人口割合は低下し、ヒスパニック(中南米系)の人口割合が増加し、2060年代には逆転する予測となっています。
これにより民主党支持が拡大する一方では非白人層のなかに共和党を支持するようになったり、白人層の共和党支持が強まったりしつつありますね。