コロナ禍で鉄道の収益が大赤字に。第二の国鉄再編が起こりうるか?
コロナで鉄道事業は困難に。コロナ後も感染拡大前までの回復は厳しいか
2020年に新型コロナウイルス感染拡大を気にリモートでの活動や旅行の自粛などで鉄道事業はかなり停滞しています。在来線も新幹線もそうで、旅客数が30~50年早く訪れた数字となります。
仮にコロナ騒動が収まっても観光客が戻るのに数年はかかるでしょう。ビジネス客に至ってはテレワークやリモート活動が1年以上行われているところがあるため、完全に取り戻せないと思います。企業は交通費出すのがめんどくさいからです。
赤字でも運賃次第で営業係数が黒字になるため、輸送量で存続を判断すべき
よく地方路線は赤字だとの声は出ますが、運賃上げるかコスト下げれば黒字になります。地方のローカル鉄道でやけにそこまで営業係数が悪くない理由は運賃が高いからです。
事実、明治時代の鉄道は現代価値より約10倍あってどうにか黒字になりましたからね。
問題なのは輸送密度です。赤字だから廃線にしますと、道路が交通渋滞まみれになりますし、貨物列車が通れなくなるとそれ以上に経済的打撃を受けます。逆に利用者が少ない路線だと維持するのに費用がかかりますし、運賃の負担が増えるか、自治体が赤字補填している場合だと財政にも影響を及ぼすことになります。
国鉄・JRの赤字歴史
1985年まではJRの前に国鉄が存在していました。
国鉄は明治時代に戦争遂行のための輸送や石炭などの資源を輸送するために作られました。当時は自動車が普及しておらず、どの地域でも鉄道は生命線でした。
しかし1960年代中頃から炭鉱閉鎖や貨物トラックの普及による産業構造転換、さらに在来線や新幹線建設費・借金返済・労組のストライキ多発・サービス低下・地方路線の大赤字・運賃の上昇・不動産などへのビジネスができない規制などで赤字になりました。
そのため赤字解消(一番の本音は労組弱体化)のために国鉄は分割民営化されました。事実、国鉄時代も鉄道廃線が起きましたからね。
民営化された結果、サービスの向上や新規ビジネス進出などで大幅な黒字転換となりましたが、地方路線や駅廃止あるいは三セク化による運賃上昇やサービス低下もありました。
2020年新型コロナウイルス感染拡大で再び鉄道事業は大赤字となっています。しかも今までにないほどの落ち込みっぷりと在宅の増加などで鉄道そのものに今後の意義が問われることとなります。
昭和の頃と違って今回はJRだけでなく、私鉄や地下鉄、公営鉄道まで赤字に転落しています。
とはいえ公共機関のため、人口がかなり多い都市部在来線や地下鉄、貨物路線、大都市間を輸送する新幹線は欠かせません。これらをなくすと大渋滞が起こり、経済に悪影響です。なので、在来線をなくさなくても本数を減らすくらいになると思います。
もしJRと私鉄がポストコロナを見据えて再編するとしたら
コロナ期間は何年も続くため、赤字から単年で改善するのは無理です。そのために鉄道や駅の廃止の動きが早まる可能性があります。
公営鉄道は赤字分を自治体の税金で賄っているため、無理に維持すると緊縮や増税の選択を迫られます。
鉄道再編計画
- 2019年度の鉄道輸送密度が1日4000以下の在来線は原則上下分離方式(運営はJRで保有は自治体)に移行
- 2019年度の鉄道輸送密度が1日2000人未満は原則三セク化かBRT移行
- 2019年度の鉄道輸送密度が鉄道輸送密度が500以下は原則BRTかバス移行
- 但し、例外はありで貨物需要や迂回ルート、利用者少なくても営業係数が良い成果、他路線の営業改善に貢献しているなど、トータルで考えた時によっては対象外となる
- 利用者が5年平均10人以下の駅は段階的に廃止。利用者1人未満の駅は原則廃止(例外あり)
- BRT転換や廃線費用の方が費用がかかる場合は様子を見て除外
貨物新幹線については?
現在では速達性が高いのは新幹線輸送をしています。また、魚介類などの食品も実験段階で行っています。
結論を言うと一部は実現される程度になりますが、速度の問題、容量の問題、採算やコストの問題で不可能だと思います。
JR
北海道
在来線ではすべての路線が赤字です。ただ、札幌周辺部(小樽・北海道医療大学・岩見沢・新千歳・室蘭)の需要はあり、輸送密度は万規模にあるので、廃線はできません。岩見沢~旭川間は並行在来線での存続となるでしょうか?
また長万部~室蘭も災害対策の経路として存続されるのではと思います。岩見沢~旭川は特急や貨物需要では存続、それ以外は新幹線以外廃線となるでしょう。
また南千歳~釧路は上下分離方式で存続させます。旭川~名寄は輸送密度が1000人くらいですが、貨物と電化路線を理由に例外措置で上下分離方式で存続させます。
それ以外はBRTかバス転換かです。
提案になりますが、札幌から岩見沢まで新幹線を延伸して、岩見沢から旭川までミニ新幹線を引かせるのはよいと考えます。フル新幹線を旭川まで1から作ると特急需要が消えるため、在来線存続のために作ると言うことです。少なくとも岩見沢~旭川間の利用者は3割増えて赤字は縮小しますが。
JR北海道の在来線存続転換予測
バス転換(どれも上下分離で存続するみたいだが)
釧網線、宗谷線名寄~稚内、根室線滝川~富良野・釧路~根室、室蘭線沼ノ端~岩見沢
上下分離方式存続
石勝線、根室線南千歳~釧路、宗谷線旭川~名寄、
BRT存続
石北線
在来線三セク化
JR東日本
JR東日本は新幹線と首都圏在来線で黒字を稼ぐ仕組みでした。しかし、在宅勤務の増加などでそれが厳しくなってしまいます。
東北本線と羽越本線は一部かなり赤字の区間はあります。ただ貨物列車が通る影響で東北本線全体では赤字はそこまで酷くないため、全線JRが管理となるでしょう。
しかし、羽越本線は営業係数が全体で800で輸送密度は2000以下でかなりきついです。ただ貨物を考慮すると上下分離方式になるのではと思います。
東北地域はミニ新幹線が通る路線と東北・常磐・羽越本線と仙台周辺部の仙山線・仙石線以外は三セク化とバス転換が濃厚です。
関東では首都圏の路線や貨物路線を多数占める関東南部では廃線はほぼないでしょう。ただ地方部ではBRT転換や上下分離方式は起こるのではと思います。
JR東日本の在来線存続転換予測
バス転換
吾妻線長野原草津口~大前、北上線、久留里線久留里~上総亀山、気仙沼線、只見線会津坂下~只見、津軽線中小国~三厩、花輪線、磐超東線いわき~小野新町、山田線、米坂線、陸羽西線、陸羽東線鳴子温泉~新庄
上下分離方式存続
羽越線、奥羽線新庄~大曲・追分~弘前、上越線水上~越後湯沢、中央線岡谷~塩尻、津軽線青森~中小国、東北線黒磯~新白河・小牛田~一ノ関、常磐線いわき~仙台
LRT存続
男鹿線、久留里線木更津~久留里、只見線会津若松~会津坂下
BRT存続
飯山線、石巻線、大糸線信濃本町~南小谷線、五能線、小梅線小淵沢~中込、水郡線常陸大宮~常陸太田、八高線高麗川~倉賀野、八戸線、磐越西線、磐超東線小野森街~郡山、弥彦線、陸羽東線小牛田~鳴子温泉
JR東海
JR東海は収入の大半を新幹線が担っていました。乗客の約6割がビジネス客でした。しかし、在宅やオンライン増加によってその役割は厳しくなり、新幹線の本数が減る可能性が高いです。
JR東海地域では営業係数がかなり悪い地域はありませんが、輸送密度的にあるとしたら飯田線や参宮線、紀勢線、高山線、身延線は上下分離方式となるでしょう。名松線は廃線濃厚です。
JR東海の在来線存続転換予測
バス転換
名松線
JR西日本
大阪圏は利用者がかなり多いため、東海道線、山陽線、大阪府内路線は存続するでしょう。
山陽山陰の在来線のほとんどは再編されるでしょう。
新幹線建設計画については万が一山陰新幹線を作るとしたら城崎温泉まではフル規格で作り、山陰山陽の横断と山陰区分はミニ新幹線で。大赤字の路線に別のを作ると廃線の可能性があります。
JR西日本の在来線存続転換予測
バス転換
大糸線、越美北線、因美線東津山~智頭、芸備線備中神代~狩留家、木次線、
福塩線府中~塩町、美弥線
上下分離方式存続
赤穂線播州赤穂~長船、関西線亀山~加茂、紀勢線新宮~白浜さ、山陰線城崎温泉~鳥取、出雲~幡生、舞鶴線
BRT存続
小浜線、姫新線播磨新宮~新見、山口線宮野~益田、美弥線、関西線亀山~加茂、宇部線、岩徳線、草津線拓殖~貴生川、境線、城端線、高山線、津山線、播但線和田山~寺前
四国
JR四国もコロナの影響で乗客が20年後の予測より下回りました。ただビジネス客の影響はそこまでなく、新幹線を作って再建するのはありかもしれません。
四国の在来線は貨物と特急に需要の割合が高いため、新幹線となると一部区間を除きミニ新幹線になることが濃厚でしょう。
内子線と徳島線、鳴門線は上下分離方式で存続。予讃線は向井原~伊予大洲と予土線はBRTかバス以降になると思います。
牟岐線は徳島~阿南は存続。阿南以南は阿佐海岸鉄道に編入になるのではと思います。
JR四国の在来線存続転換予測
バス転換
予讃線向井原~伊予大洲、予土線、牟岐線阿南~阿波海南
上下分離方式存続
内子線、徳島線、土讃線琴平~窪川、予讃線松山~内子、新谷~宇和島
牟岐線阿南~阿波海南
JR九州
JR九州は経営改善により2016年に完全民営化されました。さらに向上するために小倉から大分まで新幹線を作るのはありだと思います。
と同時に再編しないといけない路線も多くあり、外国からの株主が多いJR九州では進行が早くなると思います。
JR九州の在来線存続転換予測
バス転換
指宿枕崎線指宿~枕先、吉都線、筑肥線山本~伊万里、筑豊線桂川~原田、日南線油津~志布志、肥薩線田川後藤寺~夜明
上下分離方式存続
久大線、日豊線佐伯~延岡、ん都城~国分、豊肥線三重町~肥後大津
私鉄・地下鉄
私鉄はJRほど赤字路線は少なく、上下分離方式がいくつかあるくらいです。
地下鉄は輸送密度が高く、すべて存続されると思います。ただ、地方都市中心に運賃が高いですね。
大手私鉄・地下鉄の在来線存続転換予測
上下分離方式存続
東武鉄道鬼怒川線、小泉線、佐野線、桐生線
京成鉄道東成田線
地下鉄はどこの地域でも輸送密度が高いため、存続する見込み